認知症について、産婦人科医の昇先生がとても良いことを書かれているので
是非、読んでみてください。
親守り歌の会というのをご存じですか?
2003年から奈良県で毎年5月に開催されているイベントです。
赤ちゃんのときはおむつをつけて親に子守歌を歌ってもらいます。
親守り歌とは親と子の共通体験を思い出の詩というかたちで募集して
それにまたメロディーをつけて発表したもので、それを人生の終わりの時期、
おむつをつけた親のそばで子どもが歌って聞かせるものです。
お母さんとこんなことがあったよね、
お父さんとこんなとこに行ったねという思い出のアルバムの1ページですね。
赤ちゃんがおもらししたからといって怒る人はいません。
でも認知症の方がおもらししたら「なんで早く言わないの」と
いって怒る人がいるでしょう。赤ちゃんと認知症は似ています。
なぜ怒られたかはわからないけど、怒られて怖かったという感情だけは
あるのです。知的な部分はどちらもないけど感情だけは充分ゆたかです。
生まれたての赤ちゃんを認知症の方に抱いてもらうととっても
いい笑顔になります。そんな試みを日本で最初にはじめたのが
香川県高松市、源平の戦いで有名な屋島のふもとにある
「ぼっこ助産院」(Tel:087-843-8255)です。
2006年2月にオープンして以来、全国から取材がひっきりなし。
デイサービスと助産院がいっしょになったところは今までどこにも
ありませんでした。
立ち上げメンバーのひとり、山本文子助産師は(63)は同じ助産師仲間と
3年前から念願の『一口百万円で私の夢を買ってください』と全国の仲間に
呼びかけたところ、ナント1億数千万円の建設資金が集まりました。
名前の「ぼっこ」とはひなたぼっこ、母と子でぼっこ、赤ちゃんからお年寄り、
それをとりまくみんなが集まる場所になればと思い生命の誕生から老後
までいのちと寄り添っていきたいという思いで名付けました。
離婚、核家族、児童虐待の増加など現代の子育て環境は大変な時代、
だからこそもう一度、大家族のよさを施設の中で作りたいと考えました。
助産院は鉄筋2階建てで延べ床面積660平方メートル。
畳敷きのお産の部屋、デイサービスルーム、研修室などがありスタッフは
助産師、ナース、保育士など約40名。
自然分娩を主とし非常時には近くの香川医大産婦人科と連携しています。
ここでは母親は家族とともに過ごしご主人や上の子ども達はここから通勤、
通学ができます。
ここで出産したお母さんの話
「家族がそろって出産をいっしょに喜びあう体験をしたら虐待なんてありえませんよね」
・「長男は『赤ちゃんがでてきたよ』と喜んで手を握ってくれました。
出産のときも家族みんなが応援してくれてると実感できました。
今回の出産で家族のきずなが強くなったと思います」。
そんな中で生まれてきた赤ちゃんを祝福するのは家族だけではありません。
デイサービスに来ているお年寄りたちにも抱いてもらいます。
すると明らかにお年寄りたちの顔が違います。
認知症の人でも笑顔になります。
あるお母さんは「さっきまで泣いてたんですよ。おばあちゃんに抱かれたトタン泣きやんだ。
なにか通じるものがあるのかもしれませんね」と話していました。
そうなんです。お互いわかるんですね。これまで老稚園といって幼稚園と
老人ホームをいっしょにした試みは各地にありました。
でも助産院とデイサービスがいっしょというところはここがはじめてです。
日だまりのような助産院、こんなところがこれからも増えていくといいですね。
日本笑い学会副会長(医師) 昇 幹夫先生の資料より
<プロフィール>
昇 幹夫(のぼり みきお)
1947年鹿児島生まれ。九州大学医学部卒業後、麻酔科、産婦人科医として活躍中。
★ホームページ
http://homepage2.nifty.com/smilenobori/
★おススメ著書
涙がでるほど笑ってラクになる本 ハギジン出版 03−5401−3386



